マイクロスコープとは、眼科、脳外科などで一般的に使われている手術用顕微鏡のことです。人間の裸眼での二点識別域は0.2mmが限界と言われています。

マイクロスコープを使って治療をすることで、今まで肉眼で見えなかった虫歯や汚染物質や細かい傷・破折線、根の先までとても良く見え、格段に正確で精密な治療が可能となり様々なメリットがあります。

マイクロスコープによる歯科治療は虫歯治療、根管治療、歯周病治療、口腔外科、口腔内診査等、いろいろな分野に応用することができます。マイクロスコープを使うことで、今まで保存できなかった歯の保存が可能になる場合もあります。

マイクロスコープを用いて虫歯の患部を高倍率で直接見ながら治療を行うことによって、より精密なミクロン単位の治療を行うことが可能となります。肉眼の3～20倍に拡大した視野で治療を行うことで、より正確な作業が可能となり、治療のレベルを格段に向上させることができます。

つまり、虫歯になった悪い所のみを最小限削り取ることが可能になります。また、虫歯で削った部分を封鎖していく段階でも、マイクロスコープや拡大眼鏡を使用することにより、目では確認できないようなわずかな段差（ギャップ）も見逃すことなく、より正確な充填（詰め物）を行うことが可能となります。

このような正確な治療が、その後の虫歯再発予防に対しても大変有効となるのです。マイクロスコープを使用することにより、歯科医師の“経験”や“勘”だけに頼ってきた治療では不可能だった高度なレベルの治療を行うことができるようになります。